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2016年12月19日 (月)

遠鉄ストア童話大賞 鈴木さん(二俣小2)ら表彰 浜松

Douwataisyo

 遠鉄ストアは17日、第24回遠鉄ストア童話大賞(静岡新聞社・静岡放送後援)の表彰式を浜松市中区で行った。大賞に輝いた浜松市立二俣小2年の鈴木泉さんをはじめ、入賞者10人と学校奨励賞受賞校の代表が、桑原俊明社長らから表彰状を受け取った。

 童話大賞には県西部を中心に小学生から大学生まで1084点が寄せられた。監修を務めた児童文学作家の那須田稔さんは講評で、大賞作品「ヤモリのヤモちゃん」について「大変おもしろかった」と語った。

 最年少の大賞受賞となった鈴木さんは「大人のヤモリも子どものヤモリも家に居候しています。長い話を書くのは難しかったけど、ヤモちゃんのことが書けたのでよかったです」と述べた。

 大賞作「ヤモリのヤモちゃん」は同社が製本し、県西部の学校や図書館に配布する予定。(「静岡新聞」より)

 「ヤモリのヤモちゃん」って、面白そうですね。本になったら、読んでみることにしましょう。

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2016年11月11日 (金)

大賞に鈴木さん(二俣小) 遠鉄ストア童話審査

 遠鉄ストアはこのほど、第24回遠鉄ストア童話大賞(静岡新聞社・静岡放送後援)の入賞作品を発表した。大賞には浜松市立二俣小2年の鈴木泉さんの「ヤモリのヤモちゃん」を選んだ。

 県西部地区を中心に小学生から高校生まで1084点が寄せられた。1次審査を通過した20点の中から、児童文学作家の那須田稔さんや同社の桑原俊明社長らが審査した。大賞作品は、突然家にやってきたヤモリと話ができる少女やその家族が織り成す心温まるストーリーが高い評価を受けた。作品を多数寄せた上位10校には学校奨励賞を贈る。

 大賞以外の入賞者と学校奨励賞は次の通り。

 優秀賞 中村天星(浜松南高2)伊藤美咲(静岡大付属浜松中1)▽佳作 榊原真喜(浜松浅間小5)松浦悠貴(浜松内野小5)柏木遥翔(浜松三方原中1)ハー・グェン・ヒェウ・ヂン(浜松開成中1)▽遠鉄ストア社長賞 村田彩菜(浜松与進中2)▽静岡新聞社・静岡放送賞 佐々木真瑚(浜松伊佐見小4)佐々木美和(浜松入野小3)▽学校奨励賞 静岡大付属浜松中、浜松内野小、浜松開成中、浜松伊佐見小、浜松工業高、浜松雄踏中、西遠女子学園中、浜松日体中、浜松佐鳴台小、浜松神久呂小(「静岡新聞」より)

 「ヤモリのヤモちゃん」読んでみたいですね。夢はいつまでも持ち続けてください!

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2015年4月23日 (木)

北遠地域モデルに絵本 浜松のNPO 上嶋副理事長

Kamijima

 浜松市天竜区水窪町のNPO法人「ミナの森プロジェクト」の副理事長を務める上嶋常夫さん(64)が原案を作成した絵本「豆わたし」(岩崎書店)が22日、全国の書店などで発売された。上嶋さんは「自然豊かな北遠地域をモデルにしているので、物語を身近に感じながら楽しんでほしい」と話す。

 箸を使った「豆わたし」という競技を通じ、隣り合う二つの村が仲良くなっていくというユニークな昔話。「争いのない平和な世の中がいい」というメッセージを込めた。作画は北区出身の水墨画家岡田潤さんが担当した。上嶋さんをモデルにした村長も登場する。

 巻末には箸の上手な持ち方や使い方の図説も収録した。上嶋さんは「子どもの食育にも生かしてほしい」と呼び掛ける。

 税別1300円。29日には同町で上嶋さんのサイン会も行う予定。注文、問い合わせは同法人<電053(987)0610>へ。

 あの上嶋さんが、今度は絵本?絵本の中には、どんな北遠が描かれているのでしょうか?

2015年3月17日 (火)

童話大賞に間瀬さん 全国723点から選ぶ 森林をテーマ 浜松市が募集

 浜松市は16日、第5回市森林(もり)のまち童話大賞の審査結果を発表した。大賞は愛知県武豊町のパート従業員、間瀬海伽(みか)=本名・木全(きまた)みか=さん(42)の「森のたね」に決まった。ポプラ社(東京)から出版される。

 童話大賞は、童話を通じ森林の大切さを伝えようと旧天竜市時代の2002年にスタート。今も市天竜区が事務局となり3年に1度、森林をテーマに童話を募っている。今回は小学生から90代まで全都道府県から723点が寄せられた。

 間瀬さんの作品は小学生の男の子の子タヌキが主人公で学校帰りに緑のネコ「森ねこ」からタネをもらう。木製の物に置くと小さな森を生やす不思議なタネで、やがてタヌキの家を大きな森が覆ってしまう。その家で、森ねことタヌキが暮らすようになるという話。

 審査員は「先の展開を期待したくなる、わくわく感がある」「クライマックスが子どもの心をひきつけそう」と高く評価した。

 間瀬さんは「いなか育ちの私にとって森や木はなくてはならないもの。疲れた時、緑の葉にふれると指先から元気の素が入ってくるように感じます、関係者と森とネコに深く感謝します」とコメントした。

 ほかに受賞した皆さんは次の通り(敬称略)。

 あさのあつこ賞 さかもと もか(世田谷区)▽角野栄子賞 藤山新右衛門(横浜市)▽薫くみこ賞 はしもと まさよ(浜松市北区)▽那須田淳賞 やまと そら(横浜市)▽西本鶏介賞 大内誠(兵庫県三田市)(「中日新聞」より)

 お待たせしました。「第5回森林の童話大賞」の審査結果が発表されました。

 浜松市からは、次のように発表されています。⇒「第5回浜松市森林のまち童話大賞」の審査結果についてをダウンロード

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2014年7月 2日 (水)

森の童話―空飛ぶコーギー「犬と話すホタル」

 それは、本当に小さな小さな声でした。「空飛ぶコーギー」が聞いた小さな声は、「ねえ。マロン」と、マロンの名前を親しげに呼びました。マロンはしばらく辺りを見回しました。でも、マロンの目には、何も見えませんでした。「ねえ。マロン」と、再び小さな声が呼びました。マロンが目にしたのは、小さな小さな光でした。「今、僕を呼んだのは、君?」と、マロンは聞きました。小さな声は、小さな光で答えました。「僕が呼んだんだ。聞きたいことがあってね・・・」と、話しかけてくる言葉は、確かに聞きなれた犬の言葉でしたが、マロンが見つけたのは、お尻を光らせた草むらのホタルでした。

 「マロン。僕の仲間を知らない?」と、ホタルは聞きました。「少し前まではたくさん飛んでいたけどね。もう7月だし、この頃は見なくなったね」と、マロンは答えました。「そうか・・・。やっぱり僕が大人になるのがほんの少しだけ遅かったんだね」と、ホタルは寂しそうに言いました。「川にいるときには、みんなと一緒だったんだ。でも、1匹、また1匹と飛び始めるのに、僕はいつまでたっても子どものままでいたかったんだ。みんなを見送っているうち、誰でもいつかは大人にならなくてはいけないんだと気がついて・・・。気がついた時には、もう遅過ぎたって言うわけさ。笑っちゃうね」と、ホタルはお尻を虚しく光らせました。「マロンも、お尻を光らせていれば、大きなホタルみたいな格好なのにね」。

 いつの間にか、ポメラニアンのポテトがすぐそばに来ていました。「ポテチ。ホタルさんの話を聞いた?」と、マロンが言いました。「うん。聞いたよ。ほんのちょっとした時間のズレなのにね」と、ポテトが言いました。「どこかに、ホタルさんの仲間がいないかなあ?」と、マロンが首を傾けました。「僕も探してみたんだけどね」と、ポテトが答えました。「ところで・・・。ねえ、ホタルさん。君はどうして犬の言葉が話せるの?」と、マロン。「ああ、それは、僕が教えたんだ」と、ポテト。「仲間がいなくて寂しそうだと思ったから話しかけていたら、覚えちゃった。ホタルって、普通は光でお話するのにね」。「だから、ポテチみたいな話し方なんだ」と、マロンが気づきました。「ピカちゃん。僕の頭に乗って!」と、ポテトが言いました。「ピカちゃんって?」と、マロンが聞きました。「このホタルの名前。僕がつけたんだ。さあ、仲間を探しに行ってみよう」。ピカちゃんは、ポテトの頭に乗っかって、お尻をチカチカと光らせました。

 「ねえ、マロン。僕の仲間、どこかにいないかなあ?」と、ピカちゃんが犬の言葉で聞きました。「うん。僕の知っている仲間たちに聞いてあげるよ」と、マロンは答えました。「ねえ、おじさん。ホタルさんの仲間をどこかで見かけませんでしたか?」と、マロンは物知りのカタツムリおじさんに聞いてみました。「もう、いないだろう。でも、いるとしたら、田んぼの方かな?」。ノコノコと歩いているクサガメにも聞いてみました。「僕は、3日前からこの道を歩いているけど、この辺りでは、見かけなかったな」。夜の田んぼには、鋭い声で闇を引き裂くタゲリがいました。「タゲリさん。この辺でホタルを見ませんでしたか?」。「もう、いない」と、タゲリはそっけなく答えました。ケロケロ♪と鳴きかわすトノサマガエルの殿様に聞いてみました。トノサマガエルの殿様は、ケロケロ♪と家来たちに聞きました。家来たちはケロケロ♪とそのまた家来たちに聞きました。そのまた家来は、またまた家来たちに「ホタルを見なかったか?」と、聞きました。田んぼという田んぼにケロケロ♪となく声が響き、田んぼという田んぼに、夏の月が映っているのが見えました。

 遠くの遠くまで伝わっていったケロケロ♪が、波のように引き返して来ました。ケロケロ♪とトノサマガエルの家来が、トノサマガエルの殿様に伝えました。「ケロケロ♪山のふもとの田んぼにホタルがいます」。今度は、トノサマガエルの殿様が、マロンに言いました。「ケロケロ♪山のふもとの田んぼに、ホタルがいるよ」。「うん。僕にも、聞こえてたよ」と、マロンが答えました。「でも、ありがとう」。マロンは、犬の言葉で、ピカちゃんとポテトに伝えました。

 「マロン。山のふもとまで行こう」と、ポテトが言いました。「行ってくれる?」と、ピカちゃんが犬の言葉で聞きました。「もちろん」と、マロンが答えました。2匹と1匹のホタルは、山のふもとまでチカチカと歩きました。チカチカと歩いて、山のふもとの田んぼに着きました。「ねえ、見て。ホタルがいっぱい光ってる」と、ポテトが言いました。「ホントだ。僕の仲間だ。すごいじゃん」と、ピカちゃんが言いました。「ピカちゃん。ここではもう、犬の言葉で話しちゃあダメだよ」と、マロンが言いました。「そうだね。でも、そうしたら、ポテチやマロンとは、話せなくなっちゃう」と、ピカちゃんが言いました。「大丈夫」と、ポテトが言いました。「ねっ?マロン」。「そう。僕たち準備がいいのでは有名な犬だもんね」と、マロンが言いました。「ジャーン!」と、マロンが小さな懐中電灯を取り出しました。「これで、チカチカやれば、ピカちゃんとお話できるじゃん」と、ポテトが言いました。「じゃあ、やるよ」と、マロンが言いました。

 「まずは、『元気でね』」と、懐中電灯をチカチカと点滅させました。ピカちゃんは「全然、違っているけど、言葉なんて違っていたって、気持ちは伝わるもんだね」と、ピカちゃんが言いました。ピカちゃんは、お尻を光らせながら、嬉しそうに仲間たちの方に飛んでいきました。お尻のチカチカが「サヨナラ」を伝えていました。「マロン。僕に貸して」と、ポテトが懐中電灯をマロンから受け取り、ピカちゃんをマネして「サヨナラ」を点滅させました。ピカちゃんのチカチカが「アリガトウ」を伝えていました。ポテトもマネをして「アリガトウ」を点滅させました。最後に小さな小さな、本当に小さな声で「アリガトウ」を伝える犬の言葉が聞こえました。マロンとポテトの「サヨウナラ」の点滅が、ふもとの田んぼに、いつまでもいつまでもチカチカと光っていました。「今度は、僕の番」「ダメ。僕がやる。ガウ!」。

 dog空飛ぶコーギーdogINDEXbook  ドングリ銀行迷子のひつじ雲&夜空で流す涙おしゃべりススキフカフカ♪落ち葉赤い葉っぱおしゃべりな白菜サンタのトンネル大晦日正月の朝唐土の鳥寒がりの北風小僧修平さんの紙飛行機春の色は、どこから?雨は何の種?春の足音?ところにより、豆もうすぐ、春!春の花屋さん黄色い影緑の足跡&早過ぎた緑の足跡くすの木の物語冬の忘れ物『風屋』でござる行ったり、来たり小さな石ころとタンポポ飛行機雲の秘密『時屋』でござるちゃんと数えてね&ちゃんと測ってね公園の言葉雨上がりの足跡スミレ色の国葉っぱの募金緑の募金迷子の鯉のぼりサクランボの種飛ばしキャサリンの森カミナリくんのケータイ&カミナリくんの着メロ♪&夏の野菜畑天狗のウチワクスノキの涙セミの黙祷入道雲の黙祷リナちゃんのおばあちゃんセミの抜け殻案山子くん、サヨナラ!カサカサ♪カサコソ♪赤い小鳥神社の小道僕も行く!夜空に光る犬空から落ちたお餅白い朝

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2014年5月 1日 (木)

森の童話―空飛ぶコーギー「白い朝」

 その日の朝は、真っ白な霧が立ち込めていました。朝霧の中を「空飛ぶコーギー」のマロンが飛んでいました。マロンの下には、幼稚園の園児たちを乗せたマイクロバスが、オレンジ色のライトを点けてノロノロと走っていました。マロンは、低く低く飛んで、マイクロバスの屋根にちょこんと座りました。「あっ!マロンだ」と、園児の一人が大きな声を挙げました。つられるように「マロンだ!」「マロンが飛んで来た!」と、声が連なりました。

 バスも屋根に乗ったマロンに気づきました。「マロン。今日の霧は深くて、前が見えないよ。危なくて、スピードが出せない」と、バスは言いました。「慌てない方がいいよ。事故を起こしたら大変だからね」とマロンは言って、バスと一緒に前方を注意深く眺めました。しばらく走ると、オレンジ色のライトの先を横切る小さなタンポポみたいな黄色い影が見えました。黄色い帽子と黄色い通園バッグのツトムくんでした。マロンは「ワンワン!」と吠えて、ツトムくんにバスが近づいたことを知らせました。「マロン。おはよう」と、ツトムくんは元気に声をかけて、マイクロバスに乗り込みました。

 「先生。ツトムくんが綿アメ持ってる」と、誰かが言いました。ツトムくんは両手にいっぱいの白いタンポポの綿毛を見せました。「まあ、ツトムくん。こんなにたくさんの綿毛、どうしたの?」と、明子先生が聞きました。「昨日まで黄色いタンポポだったのに、今朝見たら、白い霧のフワフワボールになってたんだ。きっと、霧の赤ちゃんだよね」と、ツトムくんは言いました。「出発進行!」と、マロンは車掌さんになった気分で叫びました。バスはまた、ノロノロと走り始めました。

 しばらくして、霧のカーテンを通して、薄っすらと信号の灯りが赤く点っているのが見えました。「ストップ!信号が赤だから、止まってね」と、マロンは言いました。「ここを曲がると、いつもエリちゃんが待っているんだけど・・・」と、バスが言いました。「さあ、信号が青に変わったよ」と、マロンが教えました。バスはゆっくりと左に曲がりました。マロンとバスは霧の街角で目をこらしてエリちゃんの姿を探しました。ところが、エリちゃんの姿はどこにも見当たりませんでした。「あれ?エリちゃん、どうしちゃったのかなあ?」と、マイクロバスが心配そうに言いました。マロンとバスはもう一度目をこらしました。すると、前かがみにお腹を押さえて歩いて来るエリちゃんの姿が見えました。「エリちゃん、どうしたの?」と、明子先生が声をかけました。「先生。私、お腹が痛い」と、エリちゃんがつらそうに言いました。「大丈夫?クスリ飲んだの?」と、明子先生が聞きました。

 「先生。エリちゃん、猫を持ってる」と、誰かが言いました。エリちゃんの園服のふくれたお腹から、白い子猫が顔を出しました。「まあ、エリちゃん。この猫どうしたの?」と、明子先生が聞きました。「朝起きたら、外が真っ白で、おうちを出てきたら玄関に白い猫がうずくまっていたの。真っ白で、霧みたいにフワフワで、きっと、この白い霧の子どもよ」と、エリちゃんが言いました。白い子猫は、ミューと小さな声で鳴きました。「それで、お腹を押さえていたのね?分かりました。園長先生に相談してみましょう?」と、明子先生が言いました。「じゃあ、出発進行!」と、マロンが叫びました。

 しばらく走ると、白い霧の中に、白い太陽が見えました。「先生。お日さまも真っ白だよ」と、誰かが叫びました。マロンとマイクロバスも太陽を見上げました。なるほど、霧の向こうに光る太陽は、まるで雪の玉のように真っ白でした。「お日さまには、雪が降っているのかな?」と、誰かが言いました。「そうね。お日さまで雪が降って、お日さまの子どもたちが雪遊びをしているかもしれませんね?」と、明子先生が言いました。霧の中を差し込んだ光が、霧の一粒一粒に跳ね返り、雪の結晶のように白くきらめきました。

 マイクロバスが幼稚園に近づくと、幼稚園は霧に浮かんだお城のように見えました。「先生。幼稚園が童話のお城みたい」と、誰かが言いました。「本当ね。お姫さまと王子さまが住んでいるみたい」と、明子先生が言いました。子どもたちはみんな、自分がお姫さまや王子さまになったところを思い浮かべていました。「先生。もう一まわり回って!」と、誰かが言いました。「出発!」と、マロンが叫び、マイクロバスの夢の馬車はお姫さまと王子さまを乗せて、幼稚園の周りをノロノロと回りました。白い朝は、白い童話の世界でした。

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2014年4月15日 (火)

「第5回 森林(もり)のまち童話大賞」の募集要項

Douwataisyo 「森林(もり)のまち童話大賞」への問い合わせが多くなっていましたが、なかなか情報をUPできずに申し訳ありませんでした。

 お待たせしました。浜松市による、2年に1度の童話募集。「第5回 森林(もり)のまち童話大賞」の募集要項が発表されました。

■募集期間 平成26年5月14日~9月30日※消印有効

■賞 大賞(1編:賞状、50万円、記念品)※大賞作品は、挿絵をつけて出版

■審査員 那須田淳(作家)ほか

 詳しい内容のお問い合わせは、森林のまち童話大賞事務局(浜松市天竜区役所内)=TEL053-922-0013 =へ。

 さあ、あなたの「森林への想い」を込めた童話作品をご応募ください!

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2014年1月11日 (土)

森の童話―空飛ぶコーギー「空から落ちたお餅」

Sakura 明け方近く、明るい星が1つ流れました。マロンのおうちの方向に、流れて落ちて消えました。

 「朝だ、朝だ」と、コーギーのマロンが大きなあくびを一つ。犬小屋から外をのぞくと、丸くて白いものが落ちていました。丸くて白いものからはまだ湯気と煙が上がり、香ばしい匂いが漂って来ました。それは、さっき落ちた流れ星のはず。でも、マロンは「うん?何だろう?」と鼻を近づけてみました。「お餅だ!」。マロンの目は丸から点に変わり、辺りをキョロキョロ。「しかも、焼いてあるぞ。きっと、食いしん坊のヒヨドリが運んできたんだろう?」。

 「誰も見てなければ、食べちゃおうかなあ?」と、マロンが言いました。「ヒーヨ、ヒーヨ♪僕を探してる?」と、ヒヨドリがマロンの小屋の屋根に止まりました。「このお餅は君が運んできたんでしょう?」と、マロンが聞きました。「わあ、美味しそう。でも、僕のじゃあない」と、ヒヨドリが鳴きました。「それは、きっと、空からの贈り物。マロンへのお年玉なんじゃあないの?」。

 「もし、そうだとすれば、僕が食べてもいいんだよね」と、マロンはニヤリとしました。「キィーキリキリキリ♪そのお餅は、雲の上から落ちてきたお餅。お月さまのお供えだよ」と、嘘つき鳥のモズが鳴きました。「お月さま?お供え?」「そう。今日は11日の鏡開き。お月さまのウサギたちが、お供えのお餅が1つなくなったって探してたよ」と、モズが鳴きました。「キィーキリキリキリ♪今日は鏡開き」。

Tsuki マロンはお餅をくわえて、飛び上がりました。お月さまではウサギたちが失くしたお餅を本当に探していました。「あっ、マロンがくわえているお餅は、お月さまのお餅」と、年長のウサギが言いました。「昔から鏡開きの日には、お供えを食べるんだよ」。「お餅、僕、大好き!」と、マロンが言いました。「そんなに好きなら、そのお餅はマロンにあげるよ」。

 「つーわけで、このお餅をもらってきたの」と、マロンが見せました。「わあ、美味しそう」と、ポメラニアンのポテトが言いました。「みんなで分けっこしよう」と、マロンがまず大きな口でガブリ。「分けっこだね」と、ポテトも小さな口でガブリ。「今度は僕」と、食いしん坊のヒヨドリが大きなくちばしでガブリ。「僕にもちょうだい」と、嘘つき鳥のモズもガブリ。「ちょっと見て!」と、ポテトが空を指差しました。「お月さまが小さくなってる」。「まさか?」と、マロンがガブリとやったら、マロンの歯の形にお月さまが欠けました。「あれ?お月さまって、お餅でできてるの?」。

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2013年12月14日 (土)

森の童話―空飛ぶコーギー「夜空に光る犬」

 和くんの犬「空飛ぶコーギー」のマロンは、昼間は庭の犬小屋で過ごしていますが、夜になると、家の中に入り、部屋のすみっこのお気に入りのバスタオルの上で丸くなっています。

 その日の夜も、マロンは短い前足に顎を乗せるような格好で、上目使いにカーテンの隙間から外を眺めていました。外は、もうすっかり暗くなっています。ワンワンワン。何も見えないはずの窓の外を眺めていたマロンが、突然吠えました。「ワンワン。和くん、外に出してよ」と呼びました。「マロン、どうしたの?」と和くんが聞きました。ワンワンワンワン。マロンは吠え続けます。

 こんな時は、いつも外に行きたがります。「マロン。外はもう、真っ暗だよ。それに寒いし」と、和くんが言っても、マロンは聞きません。ワンワンと吠えて、和くんの足にまとわりつきます。「もう、仕方ないなあ」と、和くんはマロンを外に連れ出しました。マロンは尻尾のないお尻をピクピクさせて、空を眺めています。何も見えないはずの空には、キラキラと光る星がたくさん見えました。「わあ、すごくきれい」と、和くんがつぶやきました。ワンワンとマロンも吠えました。

 「あの三つ並んだ星がオリオン座。その下で明るく輝いているのが、おおいぬ座のシリウス。えっ?おおいぬ座?」。和くんは自分で言っていながら、不思議な感じがしました。「おおいぬ座なんだ」と、和くんが思った瞬間、足元にいたマロンが、駆け出しました。「マロン、待って!」と言っても手遅れです。マロンの体は、あっという間に、家の屋根の高さに達していました。「和くん、ゴメンね。僕、あの夜空に光る犬が気になっちゃって。もしかしたら、僕が探しているパパかも知れない」。

 マロンの体は、ズンズン高く上っていきました。夜の空には、ハトもいなければ、カラスも飛んでいません。ウェルシュ・コーギーのマロンだけが、高く高く舞い上がっていきました。はるか下に、和くんの家の明かりが見えます。マロンは少し不安になってきました。「あの夜空に光る犬は、僕と同じように、空飛ぶコーギーかも知れない」。マロンは、会ったこともないパパ犬のことを考えていました。「あれが、パパかも知れない」と思い始めたら、いても立ってもいられなくなりました。

 マロンは真っ直ぐ高く、ただただ高く舞い上がっていきました。でも、夜空に光る犬は、もっともっとはるかに高い所を飛んでいます。「わあ、こんなに高くまで来ても、あの犬は、まだまだ高い所を飛んでいるんだ」。マロンは、一生懸命に短い足を動かしました。大きな自慢の耳でも羽ばたきました。街の明かりが、小さく見えています。でも、全然追いつけません。夜空に光る犬は、はるか高い宇宙を飛んで、ますます高く上がってきました。「もうダメ」と、マロンは疲れてしまいました。「僕、もう飛べないよ」。

 マロンは、少し休みたいなと思いました。でも、ここは空の上。しかも夜の空には、星が光っているだけで、何も見えません。「疲れちゃった」と、マロンは飛ぶのをやめました。マロンの体がすごい勢いで、落ち始めました。下は、街なのか山なのか海なのかさえ分かりません。そんな真っ暗な夜の空を、マロンの体が真っ逆さまに落ちていきます。

 と、その時です。「マロン!何をやっているんだ!」と叱る声が夜空いっぱいに響きました。「ええ?誰?」とマロンは思いました。「マロン!飛ぶんだ!お前は、私の子供だから、どこまでもどこまでも飛ぶんだ!」と、その声は言いました。「パパなの?」とマロンは呼んでみました。夜空に光る大きな犬が、マロンのそばに寄って来ました。まぶしいほどに輝いています。「やっぱり、そうだったんだ。パパだったんだ」と、マロンは嬉しくなりました。光る犬は何も言わずにマロンの下に回り込み、大きな背中にマロンを載せました。マロンは確かに暖かな背中を感じました。フワフワとして、柔らかで、とても優しい背中でした。「パパ」と、マロンが小さな声でささやきました。

 「おーい、マロン!こんな時間にこんなところで何をやっているの?」と呼ぶ声がしました。真っ暗な夜の空をパタパタと飛んでいたのは、コウモリたちです。「やあ、コウモリさん。僕、今、パパの背中に載せてもらっているんだ」とマロンは言いました。「何を言ってるんだ。マロン。誰もいないよ」とコウモリが言葉にならない言葉で言いました。マロンの体は、ただ、夜の空にフワフワと漂っているだけでした。「マロン。飛ぶんだ!」と、コウモリたちが大きな声で叫びました。

 「いけない。飛ばなくっちゃ」と、マロンは体勢を整えました。再び、マロンが空を飛びました。公園の明かりが、次第に大きく見えるようになって来ました。マロンは、体を傾けて、着陸態勢に入り、公園の外灯の横に下りました。「あれっ?誰かいる?」。

 外灯の明かりの下のベンチには、お母さんと二人っきりで暮らしているあの奈々ちゃんが座っていました。どこか、寂しそうです。マロンは、そうっと奈々ちゃんに近づきました。奈々ちゃんの瞳に、キラッと光るものが見えました。マロンが短い前足を奈々ちゃんの膝に乗せました。「あら?マロンじゃない?」と、奈々ちゃんはビックリしています。「マロンにはお父さんがいるの?」と奈々ちゃんが聞きました。「私のお父さんはね。交通事故で死んじゃってね。もう星になっちゃったんだって。私は顔も覚えていないんだけど、あの空に光る一番明るい星が、きっとお父さんの星だと信じているの」と、シリウスを指差しました。

 マロンを助けてくれた、あの夜空に光る犬の星です。マロンがパパ犬だと思っていた星は、奈々ちゃんのお父さんの星でもあったのです。マロンは、奈々ちゃんの頬を濡らした涙を舐めました。奈々ちゃんは恥ずかしそうに、マロンを抱きしめました。マロンは何だか、暖かな気持ちになりました。

 「おーい、マロン!」と和くんの呼ぶ声がしました。「ああ、よかった。マロン、こんなところにいたんだ」と、和くんが走ってきました。マロンは、和くんに飛びつきました。ワンワン。「和くん、こんばんは」と奈々ちゃんが挨拶をしました。「ああ、奈々ちゃん。どうして、こんなところにいるの?」と和くんが聞きました。「星がキラキラ光って、とてもきれいだったから、夜の散歩をしていたら、公園まで来ちゃった」と奈々ちゃんが答えました。「そうだね。今日の星空は特別だね。シリウスがあんなに光ってる」と和くんが夜空を見上げました。「でも、風邪をひいちゃうといけないから、もう帰ろう」と奈々ちゃんの手を取りました。和くんには、奈々ちゃんの瞳に浮かんだ涙にシリウスが映っているのがはっきりと見えました。

 「ねえねえ。和くん。僕ね。夜の空でパパに会ったんだよ。ワンワン」と、マロンが和くんに体当たりをしました。「マロン。もう、夜の散歩はこれっきりだよ」と、和くんが言いました。「奈々ちゃんもね」と和くんは、奈々ちゃんの手を、少し力を込めて握りました。奈々ちゃんは「うん」とうなずいて、マロンにウインクをしました。

     ◆       ◆       ◆       ◆

 今朝(12月14日)、ふたご座流星群を見ました。明るい星が2筋、南の空を流れて去りました。

 愛犬「モナカ」を亡くした翌朝、おおいぬ座のシリウスが光る空。あれが、「モナカ」の星。流れたのは、私の涙です。さよなら、モナカ!

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2013年12月13日 (金)

森の童話―空飛ぶコーギー「僕も行く!」

Monaka154 この街の犬たちは、みんな修平おじいさんが大好き!修平さんが散歩をしているところに出会えば、みんな後をついていきます。だって「僕も行ってもいい?」って顔を見上げれば、いつだって笑ってうなずいてくれるんだもん。

 「空飛ぶコーギー」のマロンだって、ポメラニアンのポテトだって、修平さんに会えば「僕も行く!」。「今日はマロンの好きなザリガニ池の方まで歩いてみるか」。でも、その日ばかりは違っていました。大好きな修平おじさんが「マロン。ついて来るなよ」と言ったのです。マロンは修平さんから、今までただの一度だって、そんなことを言われたことはありません。マロンはもう一度「いやだ。僕も行く!」と言ってはみたのですが・・・。

 マロンは、何かを感じていました。「マロン。僕も行く!」と言ったポテトに、「ポテチはついて来てはダメ!もしかしたら、遠くまで行くのかも知れない」とマロンが止めました。「遠くまで…」「マロンはついて行くの?」「うん。僕はね。でも、ポテチは来ちゃダメ!」「いじわる!遠くって、隣りの町?」「ううん。もしかしたら、もっと遠くまで行くかも知れないから・・・」。

 修平さんの姿が病院の中に消えてから、数日過ぎました。マロンは毎日、修平さんが病院から出て来るのを待っていました。「修平おじいさん、どうしちゃったんだろう?いつもみたいに散歩に行こうよ」。マロンの胸はドキドキしていました。「修平おじいさん。散歩に行こうよ」。マロンのドキドキがだんだん激しくなりました。「修平おじいさん!散歩に・・・」。

 ちょうど一週間たった朝、元気なく病院から出てくる修平さんを見つけました。「修平おじいさん!」。マロンが一目散に駆け寄りました。「僕も行く!」。いつもみたいに、マロンが前足を修平さんの膝に乗せました。でも、修平さんは、静かに首を振りました。「いやだ。僕も行く!」。「マロン。ワシは遠くに行かなくっちゃならないんだ」と、修平さんが言いました。「だから、マロンはついて来れないよ」。「いやだ。僕も行く!遠くでもどこでも、修平おじいさんについて行く!」と、マロンが言いましたが、「帰って来れなくなる」と、修平さんがポツリと強い調子で話しました。

 「だって、いつだって一緒に行ったじゃん。僕、ついて来ちゃあいけないなんて、一度も言われたことないもん。だから、今日もついて行く。どこまでだって、僕も行く!お願い!修平おじいさん。僕も行く!お願い!」。マロンは必死にお願いしました。「マロン。聞き分けのないことを言って困らせるな。いつかまた、会えるから」と、修平さんが言いました。「修平おじいさんと一緒に行かなければ、迷子になっちゃうじゃん」「大丈夫。ワシが必ずマロンを迎えに来るから。その時が来たらな」「いやだ。僕も行く!」。

 修平おじいさんの顔は、いつもの優しい顔でした。田んぼや畑でマロンと遊ぶ、あの優しい修平さんの優しい顔が、マロンの目の前にありました。「じゃあな。マロン。また、いつかな」「僕も行く!」。

 修平おじいさんは、空に昇って行きました。マロンも途中まで追いかけました。「僕も行く!」。修平さんは首を振りながら昇って行きました。「いつか、必ず迎えに来るからな。どこに行っても、マロンを忘れることはないよ」「いやだ。僕も行く!」。マロンの声が、青空に悲しげに響きました。「マロン。またな」「いやだ。僕も行く!修平おじいさ~ん!田んぼや畑はどうするの~?」「マロンがやってくれ!稲が実ったら、ワシの墓に供えてくれよ!」「いやだ~。僕も、行く~!」。

     ◆       ◆       ◆       ◆

 今朝起きたら、愛犬「モナカ」が旅立っていました。

 空飛ぶコーギーのマロンとは、実は我が家の「モナカ」のこと。10歳の誕生日を迎えたばかりのウェルシュコーギーの雄。まだ生まれたばかりの頃、母犬に耳を咬まれ、その傷は今でも残っています。

 でも、今頃は、あの世で母犬を探し、夜空を飛んでいるはず。嗚呼、涙が止まりません。

 想定としては、私が先に逝くつもりだったんですけど・・・。あの世で、また「モナカ」に会えることを願い、このお話を捧げます。

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